群馬県 たんばら高原周辺

測定日:2017年7月18日 11:00~13:00 晴れ 曇り 雷雨 北西の風2~10m

測定地: 群馬県沼田市上発知町

測定方法 地上高5cm を歩行による移動測定、地上高5cm・50cmの定点測定

移動測定 たんばら高原 センターハウス周辺 平均空間線量 0.12μSv/h 

     たんばらラベンダーパーク駐車場  平均空間線量 0.10μSv/h

 玉原高原の山なみを歩きながら測定しようと行ったのですが、午前中から上空に雷雲が発生し、いつ降り出してもおかしくない黒い雲も張り出し、ぽつりぽつりからあっという間に本格的な雨になりました。しばらくすると止んできたので、傘を手に測定を再開。北の空には次から次に黒い雲が。時々、ぽつりのなか中心広場とセンターハウスは測定できました。運のよい(?)ことに、車に戻った直後激しい横風をともなった土砂降りの雨になり、山での測定は無理と判断し玉原高原を後にしました。

 なお、3と5のポイントは環境省(群馬県)の除染基準0.23μSv/h(50cm高)を超えており、沼田市に調査結果を送りました。沼田市から除染等の連絡がありましたら、詳細を報告します。

 

《沼田市より以下のような連絡がありました。沼田市の誠意ある対応に感謝です。》

1 玉原高原センターハウスのホットスポットについて

   7月20日にご連絡いただいた後、環境課職員が現地を確認したところ、沼田市の

  除染基準値(1mの高さで0.23μSv/h以上)を超えていることを確認しました。

   環境省とも協議しながら除染方法を決定し、8月7日(月)、覆土による放射線量

  の低減措置を行いました。

   作業前 地表付近:1.46μSv/h 50cm高さ:0.54μSv/h 1m高さ:0.31μSv/h

   作業後 地表付近:0.12μSv/h 50cm高さ:0.12μSv/h 1m高さ:0.13μSv/h

 ※沼田市では、環境省令及び除染関係ガイドライン(環境省)に基づき、幼稚園・保育園・

  小学校・主な利用者が幼児や低学年児童の施設(児童公園等)以外は、1mの高さで

  判断しています。

2 中心広場トイレ脇のホットスポットについて

   7月20日にご連絡いただいた後、環境課職員が現地を確認したところ、沼田市の

  除染基準値(1mの高さで0.23μSv/h以上)を超えている箇所を確認できなかった

  ため、後日、1m四方のメッシュで区切った詳細測定を行いました。

   その結果、沼田市の除染基準値以上の箇所はありませんでしたが、複数地点で基準値に

  近い数値を確認したこともあり、8月7日(月)、該当範囲を覆土し放射線量の低減措置を

  行いました。

   作業前 地表付近:0.48μSv/h 50cm高さ:0.26μSv/h 1m高さ:0.19μSv/h

   作業後 地表付近:0.09μSv/h 50cm高さ:0.09μSv/h 1m高さ:0.10μSv/h

   ※数値は、地表付近で最も放射線量が高かった地点のものです。

 


《 定点測定 》

写真3 広ーい草の広場です。よく見ると芝生も生えている様子、草が勝っちゃったようです。東屋があるだけのなんにもない広い草地です。トイレの隣の少し低くなった場所の線量が除染基準値を超えていました。地表付近と50cmの値の差があまりありません。面的な汚染が考えられます。 

写真4 広場のほぼ真ん中を測りました。周りが若干低地になっているせいか高めです。ここはこの広場の平均的な空間線量でした。

写真5 お昼を過ぎて、お弁当を食べられる所がないかと入ったベンチのある林。お弁当どころではない。立ち入りたくないほどの高線量です。測定を始めて丸4年、最高放射線値です。大人(特に年配者)の利用者が多い場所のようですが、とりあえず立ち入り禁止にでもして欲しいです。 

《たんばらラベンダーパーク駐車場》

「たんばらラベンダーパーク」は民間管理の施設なので、測定しませんでした。上の「中心広場」「センターハウス」は、ラベンダーパークの至近の施設です。

写真1 とりあえずどんな場所かの確認に案内板を見にいきます。整備された観光施設だけあってよく掃除されていました。また、平日にも関わらず、かなりの車が駐車してあり賑わっていました。 

写真2 写真1の対角地点になります。駐車場の舗装面のわきの土に集積しているようです。除染基準にはとどいてませんが、気をつけたい場所です。


《まとめ》

 雨のために2時間ほどの測定となりました。2時間の測定で2箇所のホットスポットを発見しました。もう一度、訪れる予定です。福島原発事故から7年目の夏、事故当時からすると、理論的には放射能濃度は1/2,空間線量は1/3となっています。しかし、放射性物質は移動します。平均値で考えるのはあまり意味がありません。濃縮ポイントでは理論的減衰率を上回る、放射性物質が流入し、事故当時以上の高線量のホットスポットが生まれている可能性があると思われます。


沼田市 その他の測定ポイント

市民の森、21世紀の森、サラダパーク たんばら高原

 

沼田市の除染基準:公園 50cm高 0.23μSv/h