東松山市 岩鼻運動公園

測定日:2017年2月25日 10:02~15:18    晴れ 南東の風1~2m

測定地:東松山市松山2681

測定方法 地上高5cm を歩行による移動測定、地上高5cm・50cmの定点測定

移動測定 平均空間線量 0.050μSv/h

 大規模な運動公園で、子どもの遊具はありません。今回は2度目の測定。前回の測定は2014年7月で、国道407号の東側のみを測定しました。今回は公園全体を測定しました。また、当時は50cm高の歩行測定でしたが、今回は5cm高での歩行測定で、放射線マップ5以降と同じ測定基準としました。

 

 前回の移動平均は0.045μSv/hで、今回が0.050μSv/hとなったのは、①測定高を変えたこと、②国道407号の西側も測定したことによるもので、空間線量が上昇しているというわけではありません。理論的には原発事故当時に比べて、2014年7月の空間線量低減率は49%、2017年2月は34%ですから、15%低減しているはずです。

 

 11%も上昇してしまった理由は、上記①②のほかに、測定がより緻密になったことも考えられます。前回の2倍の測定時間をかけています。また、空間線量の高そうな場所が当時よりもわかるようになったのかもしれません。しかし、現在は、自然放射線の影響のある石材の上はほとんど測っておらず、ひたすら土の上を測定していますから、その分数値が低くなってもいます。


《 定点測定 》

写真1 ここは2014年の測定でホットスポットを発見して除染したポイントです。現在は除染基準値以下の線量となっています。 

写真2 前回の測定では発見できなかったポイントです。大勢の子どもがサッカーの練習をしていました。ここも除染基準に届きませんが注意したい場所です。アスファルト舗装面と芝生地の境のほぼ全体が0.1μSv/h以上です。 

写真3 ここは前回も空間線量が高かった場所です。除染基準以下ですが、どうにかしてほしい線量です。東松山市には一応報告してあります。  

写真4 森の中の芝生広場です。ここは芝生広場も森の中も低空間線量で安心な場所です。

写真5・6は、2014年7月、新聞記事にもなった「放射性物質不法投棄事件」の現場です。森の中では、若干高めの線量が事件の痕跡となっています。周辺をくまなく測定しました、あれ以来、不法投棄はなくなったようです。 

写真7 上記の不法投棄された放射性物質を除染、埋設した場所です。非常に低い空間線量です。  

写真8 森の中の落ち葉の上の線量。ここもとても低線量です。この森はどこも同じようで放射能の心配はありません。

写真9 ホットスポットです。駐車場の隅のたまり土。東松山市に通報しました。除染の連絡が入りしだい、この場で報告します。

《5月3日東松山市除染実施》 

5月10日東松山市より除染の報告が届きました。以下は届いたメールの一部。

「情報をいただきまして、当市所有の放射線計により市職員及び指定管理者により測定いたしました。測定結果ではすべての地点において、空間線量が基準値である0.23μSv/hを下回る結果ではございました。しかしながら提供いただいた測定値が基準を超えた、0.271μSv/hであった地点につきましては、安全面を考慮し、5月3日に除染作業として、「市町村による除染実施ガイドライン」にもとづき、舗装面に堆積した土等を収集除去した後、同公園内地下に仮置きを行いましたのでご報告申し上げます。」

東松山市の迅速な対応に感謝します。どうもありがとうございました。

 

写真10 通路わきのたまり土です。掃除すれば線量も下がると思います。ここも東松山市に報告しました。

写真11 野球場の隅、芝生の上です。オープンな非常に気持ちのいい空間です。空間線量も低く、のんびりと芝生で寝転んでも大丈夫。


《まとめ》

 広い公園だけに、セシウムの濃縮ポイントが何カ所かあります。こうしたポイントに気を付ければ、それ以外の場所は低線量です。「岩鼻運動公園」は、吉見町の「吉見町ふれあい広場」、「八丁湖」と比較的近く、似たような汚染状況だと思われます。

 しかしながら、吉見町にせよ、東松山市にせよ、1cm0.23μSv/hで除染してくれますから、市民は安心です。


東松山市 その他の公園

五領町近隣公園 埼玉県子ども動物自然公園 松風公園 上沼公園 折本山公園 唐子中央公園

 

※東松山市の除染基準 地上1cm 0.23μSv/h(HPより) 

 除染基準は「空間放射線量率が0.23マイクロシーベルト/時間」を超えた場所とし、測定の高さについて、「汚染状況重点調査地域の指定の要件案」では、「地表から50から100センチメートルの高さで測定すること」となっておりますので、通常の場所では、地表から50センチメートル及び100センチメートルの高さとしますが、小・中学校など子どもが多く利用する場所では、地表から1センチメートルの高さの測定値も採用します。